退職代行「モームリ」社長逮捕が示す法的リスクと業界の闇
📅 2026年2月4日(水) 9時02分
✏️ 編集部
🏷️ 退職代行サービスの法的リスク
2026年、退職代行サービス「モームリ」を運営する会社の社長ら2人が弁護士法違反の疑いで逮捕されました。依頼者を弁護士に紹介して違法に紹介料を得ていたとされ、「賛助金」などの名目で資金を受け取り、提携する労働組合にも実態がなかった疑いが持たれています。
退職代行サービスは近年急速に普及しましたが、その法的位置づけは曖昧なままです。弁護士資格を持たない業者が報酬を得て法律事務を行うことは弁護士法違反となります。しかし、多くのサービスが「連絡代行」という名目で営業を続けており、利用者は知らず知らずのうちに違法行為に加担するリスクを抱えています。
特に問題なのは、実態のない労働組合を介在させる手法です。労働組合には団体交渉権があるため、一見適法に見えますが、組合員でもない依頼者のために交渉することは権限の濫用となります。今回の事件では、この仕組みを悪用して弁護士への紹介料を隠蔽していた疑いがあります。
利用者側にも注意が必要です。違法な退職代行を利用した場合、退職が無効とされたり、会社から損害賠償を請求されるリスクがあります。また、個人情報が適切に管理されず、悪用される危険性も指摘されています。
適法な退職代行サービスを見分けるポイントは明確です。弁護士が直接運営しているか、弁護士と正式に提携しているかを確認することが重要です。料金体系が不透明な業者や、「100%成功」などと誇大広告をする業者は避けるべきでしょう。
この事件は、規制が追いついていない新しいサービス業界の課題を浮き彫りにしました。消費者保護の観点から、業界の透明性向上と法整備が急務となっています。行政による監督強化も検討されるべきでしょう。
退職は労働者の権利ですが、その行使方法を誤れば自身の不利益となります。退職代行サービスを利用する前に、まずは信頼できる弁護士や労働組合に相談することをお勧めします。適切な知識を持つことが、自分自身を守る最善の方法です。