ホンダ・日産統合が示すEV時代の自動車業界大再編
📅 2026年1月5日(月) 8時02分
✏️ 編集部
🏷️ ホンダ・日産統合と自動車業界再編
2024年末、ホンダと日産自動車の経営統合に向けた検討が本格化していることが報じられた。両社に三菱自動車を加えた3社連合、さらには台湾の鴻海精密工業との協業も視野に入れた動きは、EV時代の生き残りをかけた日本自動車産業の大再編を象徴する出来事となっている。
この統合が実現すれば、世界販売台数で800万台規模の巨大グループが誕生する。トヨタ自動車の年間1000万台超には及ばないものの、フォルクスワーゲンやステランティスに匹敵する規模となり、研究開発や部品調達でのスケールメリットが期待できる。特にEVや自動運転技術への莫大な投資を分担できる点は、両社にとって大きな意味を持つ。
背景には、自動車産業の構造変化がある。内燃機関からEVへの転換、自動運転技術の開発、コネクテッドカーへの対応など、必要な投資額は年々膨らんでいる。単独では研究開発費を賄いきれないメーカーが増え、世界的に合従連衡が加速している状況だ。
ホンダは技術力に定評があるものの、EV分野では出遅れ感が否めない。一方の日産は、リーフで先行したEV技術を持つが、ゴーン事件後の経営混乱と業績悪化に苦しんでいる。両社の強みを組み合わせることで、弱点を補完し合える可能性がある。
しかし課題も山積している。日産は2024年に全世界で9000人規模のリストラを発表し、ホンダも北米市場での販売不振に直面している。企業文化の違いや、過去の日産・ルノー連合の教訓をどう活かすかも問われる。統合後のガバナンス体制や意思決定の仕組みが成功の鍵を握るだろう。
台湾ホンハイの参画可能性も注目される。電子機器製造で培った技術とコスト競争力は、EVの心臓部である電池やソフトウェア開発で強みを発揮する。日本の自動車メーカーと台湾企業の協業は、アジア発の新しいモビリティ連合として、欧米中のライバルに対抗する布石となるかもしれない。
この再編劇は、終身雇用や系列取引といった日本型経営モデルの転換点でもある。グローバル競争に勝ち残るため、従来の枠組みを超えた柔軟な提携が求められる時代に入った。ホンダ・日産統合の成否は、日本の製造業全体の未来を占う試金石となるだろう。